AI時代の行政書士って?

開業にあたって、やはりAIの存在が頭にチラつく。私が行政書士試験に合格したのが、2007年のこと、その時はまだまだ謂わゆるガラケーが主流で、確かiPhone3sが日本でも発売されたタイミングだった。
開業はせず、サラリーマン生活を送ること20年近く、2022年のChat GPTの登場を皮切りに一気にAI時代に突入し、ここ1〜2年で会社の業務でもAIを使うことが当たり前になってきた。外国語の契約書の翻訳からちょっとした法律相談まで、アウトラインを掴む事に使っている。
誰でも気軽に無料で法的な文書を作成出来る時代に「まずは行政書士にご相談下さい。」と言うのは、ちょっと無理がありそうな気がする。
ChatGPTに「遺言書を作成して」とお願いしてみた。すると、こんな画面が出てきた。確かに要点をついてるだろうけど、例えば、不動産は住所でなく地番で書くべしとか、PC作成した財産目録は各ページに署名押印すべしとか細かい事は書いてない。
もちろん、聞き方によっては完璧なものが出てくるのかもしれないけれど、そもそも依頼者はどこが要点なのが分からないから、聞き方のポイントも分からないだろう。
AIと競合するのではなく、さまざまな理由でAI作成をせざるを得ない人には、聞き方のポイントを教えたり、AIで出力された書面を添削したり、AIでは汲み取れない人間のコミュニケーションから知り得る部分を補完したりして行くことが、行政書士の役割になってくと思うのだが、皆さんどうだろう。